新海誠を全然知らない男が『天気の子』を見に行った話
どうも宿ふぃです。
このあいだ新海誠監督の最新作『天気の子 Weathering With You』を見てきました。
実のところ、私は『秒速5センチメートル』も『言の葉の庭』も、『君の名は。』さえも見たことがないです。ネットで流れてくる情報で「前までなら『君の名は。』でも最後出会えなかったはず」という感想や概要は把握してましたが、自分で一から見たことは未だにないです。
そんな時にふと
「それぐらい何も知らないやつが最新作を見たら面白いんじゃないか?」
という下心そのもののようなことを思い付いたこともあり、見に行く気はしっかりありましたが、基本的にTwitter漬けの生活なので今作についても、「ゼロ年代のギャルゲの最後に見られるルート」だとか「監督が大衆向けを認識したうえで趣味を出してきた」とか「新海誠さんが進化している」といった感じの感想を少しずつ摂取したうえでの視聴でした。
そうしたことを踏まえたうえで私の取り急ぎの感想を書いていくと、
まず音楽と映像の美しさが一億点でした。新宿の雨上がりをここまで綺麗に描ける?と思いましたね。きれいな映像ときれいな曲の掛け算が強く目に焼き付いています。
それに、都会、特に新宿、代々木に池袋といったわりと馴染みのある場所が出てくるんですけど、再限度が非常に高いから実際に歩いた時のことを思い出せて良かったですね。
ストーリーに関しては、居場所のない子たち、特別な関係、逃避行と別れ、という感じに王道な感じで展開していって、その犠牲を良しとしない帆高くんに「やっぱそれでこそだよな~~~~~~~~」と思ったり、全体的に複雑な感想はそこまで出てこなかった気がします。
でも普通に日本が沈んだシーンではめちゃくちゃ驚きましたね。陽菜ちゃんの指から指輪がすり抜けてしまうシーンでは少しだけ泣いたんですけど、あのシーンはあまりにも普通に水上都市になったって言われたから驚いて「えっそう来ちゃうの???」ってもう少しで口から出ていたと思います。涙もそこで打ち止めされました。
二人の関係のために日本は浸水したけど、大人になった須賀さんはあまり気にするなと言い、人々は順応していっている。世界は確かに変わってしまったが、人も変わっていくわけやね。
ギャルゲーの三つ目のルートとかも言われていたから見ているときも若干そのことを脳内に留めつつ見ていたけど、正直な話私はそこらへんに詳しくないのであまりわからなかったです。
でも、あのエンディングが特殊エピローグと言われるとわからなくもないですね。
そんなわけで、私は素直にいい映画と思いました。あのシーンには驚かされましたが、二人のために世界には犠牲になってもらう姿勢には感動しましたね。見た直後はそう思っていましたが、今となっては犠牲というほどではなかったとも思ってしまいます。
でも彼ら彼女らにはそうではないのでしょう。
ちなみに、上映後の天気は曇りのち晴れでした。